還暦に次ぐ人生の大きな節目である古希(70歳の誕生日)。
元々古希という言葉は、唐(中国)の詩人・杜甫の「人生七十古来稀なり」という詩の一節が原型です。
現代は70歳はまだまだお若い方が多いですが、唐の時代の頃より古来は稀だったのです。
自分の身近な人が古希になったら、お祝いしたいと思うのは当然だと思います。
しかし、この年齢のお祝いに対する考え方は意外に人それぞれです。
インターネットで検索してみると、「古希のお祝いは控えた方がいい」という意見や、「自分自身で祝うべきだ」という意見が目につきます。
こうした意見の背景には、文化的な側面や個人の価値観が大きく影響しています。
一方で、古希のお祝いを行うこと自体に問題はないという意見も多く、多くの家族がこの節目を祝うことを選んでいます。
本記事では、古希のお祝いをしない方がよいとされる4つの理由を掘り下げ、それに対する現代的な視点や代替案を提示します。
古希のお祝いを控える4つの理由
1、「老い」への意識から逃れたい:
かつて70歳は長寿の象徴でしたが、現代ではこの年齢を超えても活動的な方が多くいます。そのため、70歳を特別に祝うことで、高齢者として見られたくないと感じる人もいます。
2、迷信による不安:
「古希のお祝いをすると早死にする」というような迷信が一部に存在します。根拠はありませんが、このような迷信が一部の人々に影響を与えています。
3、厄年への考慮:
あまり知られていませんが、日本の一部の地域では、70歳を厄年と見なし、不運が多い年齢とする風習があります。このため、お祝いを控える人もいます。
4、文化的起源への敬意:
古希(70歳のお祝い)は中国の詩人、杜甫の詩「人生七十古来稀なり」から来ており、日本固有の文化ではありません。
このため、文化的起源に敬意を払って祝わない選択をする人もいます。
現代的な視点と代替案
これらの理由を踏まえつつも、古希のお祝いは現代でも一般的です。祝うかどうかは、本人や家族の意向によります。
お祝いを望む場合や家族が祝いたいと思っている場合は、次のような方法で祝うことが可能です。
1、家族や友人による主催:
通常、子供や孫が古希のお祝いを計画します。家族や親しい友人を招いて、自宅での食事会やレストランでの会食が一般的です。また、本人が自分で主催することもあります。
2、職場でのお祝い:
同僚や部下が70歳の節目を迎えた上司のために、サプライズでお祝いを企画することもあります。これは職場の雰囲気を良くする良い機会になります。
3、個々の趣味や関心に基づくお祝い:
お祝いの方法は、本人の趣味や興味に合わせてアレンジすることができます。
例えば、特別な旅行、お気に入りのレストランでの食事、コンサートやイベントのチケット、趣味に関連したアイテムなどが考えられます。
お祝いの食事会と会場選び
古希のお祝いでの食事会には、幾つかのポイントがあります。ホテルや料亭でのお祝いが一般的ですが、主役の好みや参加者の年齢、体調を考慮して会場を選ぶことが大切です。
高齢者や小さな子供、妊婦が参加する場合は、アクセスの良さや食事の内容に特に配慮する必要があります。
古希のプレゼント選び
70歳のお祝いのプレゼント選びでは、受け取る人の好みやライフスタイルを考慮することが重要です。
趣味に関連する本やアート作品、ガーデニング用品、スポーツ用品など、個人の興味に合ったものが喜ばれるでしょう。ただし、縁起の悪いものや年齢を強調するアイテムは避けるべきです。
古希のちゃんちゃんこの色
古希のお祝いにおいて「紫」が伝統的な色とされていますが、これに固執する必要はありません。本人が好きな色やスタイルを尊重し、個性を表現することが大切です。
古希の次は何?
古希の次は喜寿で77歳、その次が傘寿80歳、さらに米寿(88歳)、卒寿(90歳)、白寿(99歳)と続きます。
人生100年時代と言われる今日このごろですから、それぞれお祝いしてあげればきっと励みになると思います。
まとめ
70歳の節目は、個人や家族の意向に基づいて祝うべきです。祝う理由も、祝わない理由もどちらも尊重されるべきです。
個人の好みや状況に合わせたお祝いが心に残るものとなるでしょう。
祝わない選択をする場合でも、その年齢を迎えたこと自体を静かに祝う方法が見つかります。
例えば、家族だけでの小さなディナー、お気に入りの場所への小旅行、または趣味に没頭する時間などが良いでしょう。
結局のところ、古希のお祝いはその人の人生を祝うものです。
どのように祝うか、または祝わないかは、その人の価値観、文化、家族の伝統によって異なります。
大切なのは、その節目を意味のあるものとして、本人が喜ぶ形で迎えることです。
祝福されることは年齢に関わらず、誰にとっても特別な瞬間です。70歳の節目は新たな人生の章の始まりとして、心から楽しむべきです。